内科医の私生活

知人の内科医が結婚した。
市内の中核病院で腎臓内科の透析室に勤めている。
市内中心部で救急車に乗せられたらまずはここに搬送される、というような病院なので絶えず人がたくさんいるような所だ。

しかし透析室勤務は救急外来とは関わりが無く、本人曰く「公務員よりも規則正しい生活」だという。
透析は盆正月だろうが関係なく、決められた曜日に患者が来る。
カレンダー通りではないが、トラブルが起こることがまずないので、残業になることがまずない。
周りの人からは、私がこの人と付き合っていると思われていたが、全くそんな関係になりたいと思っておらず、なんとなく二人きりで食事に行く機会もできるだけ減らしていた。
自分の仕事とは違う人の話を聞くのがただ好きだったから食事していた、くらいの感情だった。
しばらく連絡を返さないときが続いて2ヶ月ほど経ったときに、入籍するという内容のメールが届いた。
彼女いなかったじゃん!と驚いたが、相手が決められていたらしい。
親に許嫁を決められるなんて、現代であるんだ。
北陸地方の出身で、親は県内で有名な病院の院長。
早く帰ってこいとずっと言われていたが、透析室に勤務医として居るのが心地よく、帰りたくないと言っていたらしい。
気がつくと30代後半になり、いよいよ縁談を断れなくなったとのこと。
私は付き合おうと言われたことはない、と思っていたが、なぜか知らないが私が彼を振ったことになっていた。
入籍報告のメールのときに、未練はあるけど結婚が決まった、みたいなことが書かれてあった。
飲み友達がいなくなるな?と私は思ったくらいだったが、友達からは「勿体ない!」と言われた。
でも、許嫁の女性は家柄も良くて薬剤師。
どう考えても、彼にとって大正解の相手だと思う。

«
»