私の恩人

私は去年の夏に、今の職場に転職しました。前の仕事を辞める決心をした理由は、残業が多く、休憩もとれないという多忙さに体調を崩してしまったことと、上司と合わないと感じていたからです。円満退社と呼ぶにはほど遠く、何となく後味の悪い辞め方だったと思います。上司に退社の意思を伝えてからは、居心地が悪かったです。

 そんなこともあって、私はとても参ってしまっていました。仲良くしていた方達には、心配とご迷惑をおかけしてしまったと思います。その中でも、特に私に親身になって相談に乗ってくださる方がいました。彼女は取引先の方だったのですが、私の会社に委託している商品の品質管理の為、私の会社に毎日通っていました。私と彼女は同じ事務所で席を並べ、一番近くで私の働く姿を見てくれていました。彼女はとても正義感が強く、私の会社の人達からは、正直煙たがられる存在でもありました。
 彼女はいつも私の見方でした。私の体調をいつも気にかけてくれ、上司にも強く注意をしてくれました。本来、違う会社の人間が意見すべきことではないと分かっていながらも、私を守ってくれました。そんな彼女の期待に応えたかった私は、上司よりも仕事が出来るようになって見返してやろうと努力したのですが、その期待に応えることは出来ませんでした。彼女に退職すると伝えたときは、とても悲しんでくれ、始めの内は引き留められましたが、今後の私の幸せを願い、何かあったら力になるからと言ってくれました。同じ会社だったら、何でもしてあげられるのに、とも言ってくれました。
 退社後、彼女は私に食事を御馳走してくれました。そして別れ際に、何もしてあげられなくてごめんね、と涙を流してくれました。いつも私を支えてくれた彼女には、もう感謝しきれません。また近々、彼女とは食事をする予定ですが、今は楽しく働けていて幸せであるということと、感謝の気持ちを伝えようと思います。

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