今日は何日でしたか?

ホノルル空港でわたしは泡を吹いた。空港に到着し、飛行機のチケットをいま一度確認。するとチケットに印字されている日付は、今日じゃなく明日の日付だった。

今日は何日?って確認するのは案外と難しい。日本でもそれはそうだったと静かに思い返し、旅程表に沿っていま一度行動と日付を照合してみる。

昨日の最終日のショッピングで、既になけなしの有り金をすっかり使い果たしていた。残金はバス代と空港での飲食代の合計7ドル強。

明日のジョー的な劇画タッチでグルグルと頭が回転し、ハタと妙案が思いつく。
そうだ!旅行会社に電話して今日の日付を訊いてみよう!
チケットに記載された番号に電話すると、落ち着き払った声が電話口から聞こえる。
Hello, とかアロハ~などの挨拶のあと、澄ました日本語が聴こえる。

すいませんが、今日は何日でしたっけ?いきなりそう聞くのもさすがに躊躇し、妙案を思いつく。
「トランジットについてお伺いしたいのですが」
トランジットという単語は実に旅慣れている。

お客様はホノルル空港からのお電話ですね?便名をお願いします。
電話の向こうからカチャカチャカチャというキーボードの入力音が軽快に響く。突如、滑らかでプロフェッショナルなその音は止まった。
失礼ですがお間違えはないですか?その便でしたら明日の搭乗となっておりますが。
やっぱり!と内心思うも、ええっっ!!とわざとらしくも驚きの声を発する。
「あっ、そうかぁ!現地時間だから、今日じゃなくって明日なのか!そう~か!日本時間と勘違いしてたのかぁぁ……。」

所持金7ドル強でホノルル空港にたった一人。これはなかなかシュールな展開だ。旅行会社の人は気の毒そうにホノルルの日本大使館の情報を教えてくれた。
昼間の便なのが幸いした。

«